Unfinished ~未完の神経眼科へ果敢にチャレンジ~
第57回日本神経眼科学会総会
会長 橋本 雅人
社会医療法人医仁会 中村記念病院
この度第57回日本神経眼科学会総会の会長を拝命いたしました。会期は2019年10月4日(金)、5日(土)、会場はロイトン札幌です。北海道での開催は、札幌医科大学前教授の田川貞嗣先生が主催された第22回(1984年)以来、実に35年ぶり2回目となります。
さて、本総会のメインテーマは「Unfinished ~未完の神経眼科へ果敢にチャレンジ~」です。近年、様々な臨床研究や動物実験等で、これまで未開の地であった神経眼科の領域は徐々に開かれて来ていますが、まだまだわからないことばかりでまさにunfinishedな分野です。この未完の分野にこれからも果敢にチャレンジしていこうという意味が今回のメインテーマに込められています。
招待講演には、カリフォルニア大学サンフランシスコ(UCSF)神経眼科教授でありますJonathan C. Horton先生にご講演をお願いいたしました。私が25年前、UCSFに留学しW.F. Hoyt先生のもとで神経眼科の修業を積んでいた時、Hoyt先生の愛弟子にあたるHorton先生には大変親しくしていただき、今回の招待講演にも快諾していただいた次第です。演題は「Intermittent Exotropia: Behavior, Anatomy, and Physiology(仮題)」です。また、サイエンティフィックレクチャーは分子レベルで解明されつつある眼内、眼外のトピックスとして、札幌医科大学眼科の大黒 浩教授に「自己免疫網膜症の分子病態(仮題)」について、さらに東京大学医科学研究所附属病院 抗体・ワクチンセンターの山本元久先生には、「IgG4関連疾患の免疫学的病態解明(仮題)」について講演いただく予定です。
シンポジウムは「脳血管障害を斬る」と題し、脳外科、神経内科、眼科の共通テーマを取り上げてみました。中村記念病院脳神経外科の大里俊明先生、横浜市立脳卒中・神経脊椎センター神経内科の城倉 健先生、そして中村記念病院眼科の花井香織先生にはそれぞれの科からみた脳血管障害についてお話をしていただく予定です。
さらに今回は特別企画としまして、「Global English session~ask the expert!~」と題し英語での症例検討会を企画しました。このセッションにはexpert commentatorとしてHorton先生にも参加をしていただき、活発なdiscussionをしてみようという企画です。その他、ORTプログラム、神経眼科認定講習会、神経眼科知識評価プログラムテスト等、盛りだくさんの内容を企画しています。
北海道の秋は観光もグルメも見どころいっぱいです。大自然と四季の織りなす堂々たる姿や、大地と恵みが与えてくれる本当の「美味しい」に出会える時期でもあります。勉学の後は、是非、北海道の新鮮な海の幸、山の幸を堪能していただきたいと思います。
皆様にご満足していただけますよう、主催者一同努力する所存です。多くの方々のご参加をお待ちしております。何卒宜しくお願い致します。
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